新しい味に出会う
歳も40を超えてくるとお店も定番が多くなり、新規開拓の意欲が薄まってくる。しかし新しいお店、新しい味との出会いはやはり、人生においてかけがえのないものだと思う。今回は吉祥寺のタイ料理クゥーチャイを紹介。
はじめてのタイ旅行と鮮烈な味との出会い
タイ料理を知ったのは浪人時代だったか、大学時代だったかと思う。大学の冬の長期休暇にはじめての海外にタイを選びはじめてのバックパッカーとして出かけた。旅の思い出は尽きないがその中でもアユタヤのレストランで食べたタイ料理は忘れられない。
グリーカレー、ヤムウンセン、トムヤムクン。なんかデザートも食べたような気もするがレモングラスをはじめとする鮮烈な香辛料の風味に夢中になって食べた思い出がある。雰囲気の良いバンガロー風のレストランでお腹いっぱい食べてお会計が日本円にして一人500円ほどだったのにもびっくりした。
現地の味のタイ料理の店「田舎料理トムヤム」
タイに行く前もタイ料理の店は通っていたが、帰国後はその店の味を現地の味と比べるようになった。そっくりそのままと感じる店が吉祥寺にあった。確か名前は「田舎料理トムヤム」だった。南口の丸いの横の路地を入ったところの2階の店舗。どれを食べてもタイの味そのもので何度か通った。
ところが、社会人になってから探してみるとなくなっていた。非常に残念な思いをしたものだ。もちろんその期間にも様々なタイ料理は試していたが「田舎料理トムヤム」を超えるものはなかった。
妻の食のリクエストは絶対
私も美味しいものには目がない。妻も同じ。少し好みは違うが追求する姿勢は似ている。そして、どちらかと言うと妻のほうが食の要求の度合いが強い。〇〇食べたいなと言ったら食べるまで言い続ける。ということを知っているので、それがはじまったらなるべく早くそれを達成したほうがお互いストレスがない。前回は馬賊でしたが、今回はタイ料理。しかも、もう目星をつけていた。この場合、探さなくても良いので楽だ。
吉祥寺のタイ料理「クゥーチャイ」
吉祥寺南口(公園口)を出て右に進むとすぐに看板が見えてくる。
かなり急な階段を上がった2階にクゥーチャイがある。ランチメニューから選択。ヤムウンセンも頼みたかったがだめとのこと。私はカレーセット、妻はパッタイ。
なるほど、これは美味しい。単に現地の味だけでなく更に追求されている味。かといって日本人の口に合うようにとかじゃない。尖ってる。もち米を選べるのもの良い。妻のパッタイの方も一口もらったが風味が強い。
吉祥寺で「田舎料理トムヤム」を食べていた頃から約四半世紀。タイの現地の味ではなく、今は更に進んだ美味しいタイ料理が食べることを知り大変収穫だった。新しいお店、味人の出会いがあると新規開拓意欲も湧いてくる。